



ご入場券提示サービスを実施!
1月5日~3月10日までの会期中、COREDO室町1、COREDO室町2、COREDO室町3、日本橋三井タワー、COREDO日本橋の5施設の店舗にて、お得な限定サービスやプレゼントをご用意しています。 詳しくはコチラ(PDF/977KB)
INFORMATION
- 2015/02/16 3月は休まず開館します
- 3月は、月曜日も開館いたします。みなさまのご来館お待ちしております。
- 2015/02/16 3/7および3/8の閉館時間変更のお知らせ
- 3/7(土)および3/8(日)は閉館時間を18:00(17:30最終入場)とさせていただきます。予めご了承ください。
- 2015/01/23 3/6の閉館時間変更のお知らせ
- 2015/3/6(金)は閉館時間を18:00(17:30最終入場)とさせていただきます。予めご了承ください。
- 2015/01/23 2/27の閉館時間変更のお知らせ
- 2015/2/27(金)は閉館時間を18:00(17:30最終入場)とさせていただきます。予めご了承ください。

ようこそ、光の王国へ

私が初めてフェルメールの作品に触れたのは1988年の夏のこと。留学していたニューヨークで、フリック・コレクションにたまたま入ったところ、そこにほんもののフェルメールが三点もあったのだ。
さりげなく飾られていた「兵士と笑う女」を見て、稲妻にうたれたような衝撃を受けた。これまで見たいかなる絵とも違っていた。そして、これまで見たどの絵よりも私を魅了した。隣には「稽古の中断」がそっとかけられていた。
フェルメールの絵には、画家が声高に語る自己というものが何も感じられなかった。
フェルメールは、世界を解釈しようとしていない。
フェルメールは、世界を(こうあるべきと)裏書きしようともしていない。
フェルメールは、ただ世界をあるがままに記述しようとしている。
絵はどこまでも清明で、正確な奥行き感があり、そしてすべての細部に対して公平だった。窓から入る光は人物と部屋を柔らかく照らし、楽譜は音符まで読めそうだった。まるで写真みたいだ。私は思わずそうつぶやいていた。そしてとりもなおさずそれこそがフェルメールの特性だった。
フェルメールは、写真技術が生み出される以前のフォトグラファーである。彼の世界に対する公平な姿勢は、当時の私が目指そうとしていたこと、──生命現象をできるだけ解像度の高い言葉で、つまり遺伝子やタンパク質のレベルで記述すること──、とどこかで重なっているような気がした。
そこから私のフェルメール巡礼が始まった。フェルメールを求めて世界中を旅した。フェルメールを見れば見るほど、フリック・コレクションで感じた私の第一印象は確信に変わっていった。彼は画家というよりは、むしろひとつのことを究明するために全精力を傾注する科学者的なマインドの持ち主であったと。
彼の作品を一つや二つ見ただけではわからない。むしろ彼の作品を作成順に並べてみた時、より鮮明に浮かび上がってくるものがある。これが後年、最新のデジタル技術とプリンティング技術によって、フェルメール全作品を「リ・クリエイト」する試み、──描かれた当時の色彩と筆致をとりもどす──、それを一堂に展示して彼の全生涯を再体験する、というアイデアにつながった。

今回の展覧会では科学者としてのフェルメールの真の姿に迫ることをテーマに展示を行った。深読みフェルメールの果てはつきることがない。楽しんでいただければ幸いである。
福岡伸一(生物学者/館長・総合監修)

展示
フェルメール全37作品を
「Re-create」(再創造)
フェルメール作と認識されている全37作品を、フェルメールが描いた当時の色彩を求め、原寸大で鮮やかに再現します。
フェルメールの画業を知る豊富な資料の展示のほか、
「フェルメールのアトリエ」で“あのアングル”の記念写真も撮ることができます。
フェルメールの絵は写真だった!?

フェルメールは「カメラ・オブスクーラ」の曇りガラスの上に、揺らめくように映し出された像を、一心に凝視していたのだろうか。そのカメラ・オブスクーラを感じる空間を再現。
リ・クリエイト展 初の試み!
~フェルメール・4つのとき~
フェルメールの全生涯に描いた37作品を「模索のとき」「発見のとき」「真珠のとき」「宇宙のとき」の4つテーマで展示。画家そして科学者としてのフェルメールの真の姿に迫ります。
音声ガイドは
宮沢りえさんと小林薫さんが担当
福岡伸一が本展のために書き下ろした、オリジナル・シナリオによるスペシャル解説。
ARで解き明かすフェルメールの世界
絵画に潜むフェルメールのトリックをお手持ちのスマートフォンを使い3D画像でご覧いただけます。

来場者の声
会場内の「感想ノート」から来場者の声を紹介いたします。
1昨年(2013年夏)NYのフリック、メトロポリタン、アムステルダムと訪ね、幾点かの本物を見ることが出来ましたが、かねがね福岡先生の全作品を再現されるというお話に期待をもっておりました。ラピスラズリのブルーの絵の具の研究、生物学者故に昆虫の色との関連のお話は誠に興味深く、それ以来、折ある毎にフェルメールを求めて旅を続けて参りました。全作品を一同に集めての快挙に心から感動し、感激します。
私は現在、本物のフェルメールを9枚見ました。この3月に「天文学者」が東京へ来るのを楽しみにしています。確かに、本物はいかに大切に保存されているとはいえ、このままに永久ではなく、リ・クリエイトは大切だと思います。元気なうちに、37枚全部この目で見るのが夢です。
九州から琳派展(三越)、雪月花(三井記念館)を観に来たのですが週刊誌で「リ・クリエイト展」があることを知り、ラッキー!と観に来ました。1昨年か2昨年か(?)ギンザで第1回があった時ついに観られなかったので非常に残念に思っていたところ、観ることが出来てありがとうございました、全作品を時代順に観られ独自の視点、(ほんとにフェルメールがお好きなんですネ)解説、満足しました。
昨年の年末年始、本物が見たくなり思いきってニューヨークのMET、フリックコレクションへ行ってきました。フリックへ行ったとき、ちょうど「真珠の耳飾りの少女」も来ていて幸運でした。しかし、氷点下20℃の中、入場まで2時間、入り口で並んで凍死するかと思ったとき、この絵の笑みをみたら、スーッっと体があたたかくなりました。今回、またあの記憶を想い出させていただきありがとうございます。
今までそこそこの数、美術展には足を運んできましたが、科学的側面からフェルメールを見ていくというものは、自分にとってとても新しいものに感じました。自己主張はほとんどなく、ありのまま、純粋に世界をうつしだすところは、数理的な美しさとどこか共通する点があります。こういうことからフェルメールに対する親近感を感じました。

アクセス

〒103-0022 東京都中央区日本橋室町3-2-15
日本橋室町センタービル1F
tel.03-3510-9125
【交通案内】
東京メトロ銀座線・半蔵門線「三越前」駅 A8出口 徒歩2分
JR総武快速線「新日本橋」駅 1番出口 徒歩2分
JR中央線・山手線・京浜東北線「神田」駅 南口 徒歩10分
※駐車場はございません
【お問い合わせ】
フェルメール・センター銀座 実行委員会
tel.03-3510-9125

チケット
チケットは会場窓口、日本橋案内所(コレド室町 地下1階)、またはローソン・ミニストップのLoppi(ロッピー)にてお買い求めいただけます。
Lコード 36793


概要
福岡伸一のフェルメール 光の王国展 2015
彼は画家ではなく科学者だった。
フェルメールの秘密を解き明かす世界初のリ・クリエイト*絵画展
- 会期
- 2015年1月5日(月)~3月10日(火)
- 会場
- 日本橋三越前 日本橋室町センタービル1F
〒103-0022
東京都中央区日本橋室町3-2-15
»アクセスはこちら - 開館時間
- 10:00~19:00 ※入館は閉館の30分前まで
- 休館日
- 毎週月曜日
(但し、祝日・振替休日の場合は開館。翌日火曜日は休館日)
UPDATE»3月2日、3月9日は両日とも開館いたします。 - 入場料
- 大人(高校生以上)1000円(税込)/小・中学生 500円(税込)
»チケットについてはこちら - 音声ガイド貸出料
- 500円(税込)
- 監修
- 福岡伸一(生物学者)
- 美術監修
- 伊東順二(美術評論家)
- 音声ガイド
- 宮沢りえ(女優)、小林薫(俳優)
- 音楽
- 川井郁子(ヴァイオリニスト、作曲家)
- 主催
- フェルメール・センター銀座 実行委員会
- 特別協賛
- ANA/再春館製薬所
- 協力
- SOL Holdings
- 制作
- 廣済堂+トド・プレス
- 後援
- オランダ王国大使館/読売新聞社/WOWOW/J-WAVE 81.3FM/月刊ソトコト
- 問い合わせ
- フェルメール・センター銀座 実行委員会
tel.03-3510-9125
*「フェルメール・センター・デルフト」より提供を受けた画像素材を最新技術により、350年前の色彩を求めて美しく再創造。
